今日、私たちの生活には写真があふれている。美術館で鑑賞される、作品としての写真から、日常的に撮影されるスナップ写真、あるいはプリクラや携帯写真など、新たなメディアとして登場している写真もある。写真という言葉にはその多様なあり方が内包されているために、「写真とは?」と問うこと、語ることはとても難しくなっている。このことは、写真研究においてもある種の難しさを生んでいると言えるだろう。本シリーズ「現代社会と写真」は、社会の中の「事象」としての写真、という視座から、写真のその様々なあり方を整理し、「写真」と呼ばれるイメージが、社会の中でいかに存在し、機能しているのかという観点から写真を考える試みである。